◆ 「週刊サッカーダイジェスト」に森本高史のコラム掲載
2011年11月 掲載記事
【森本高史のイッツアマイナーワールド 】
1969年創立のラトビアの古豪「FKアウダ」にとって11月10日に終了した
ラトビア・1リーガ(実質2部)は屈辱危機に直面、
監督交代が2回起こり、アウダのサッカーを以外のなにものでもなかった。
14チーム中12位と低迷、リーガ2降格に披露できなかった。
「アウダは、このままでは終わらない。
来シーズンは絶対にヴィルスリーガ(トップリーグ)昇格を果たす」
と会長を務めるゴルクシュス会長は真剣な眼差しで語る。
アウダは、かつての栄光を取り戻すべく既に精力的に動いている。
ラトビアでは多くのクラブが、他チームから有力選手を引き抜いたり、
安価もしくはアマチュア契約で外国人選手を連れてくるなどいわゆる
「容易な強化策」に走っているなか、アウダはユース育成に力を入れ、
100人以上のラトビアの未来を担う子供たちにサッカーを教えている。
カスパル・ゴルクシュス(ラトビア代表キャプテン・リーディング所属)は
アウダOBであり、第2、第3の英雄の育成に余念がない。
コーチは、アウダの選手たち。アマチュアである彼らは他に仕事を持っているが、
なんとか時間を確保指導に当たっている。
子供たちはアウダに愛着を持っており、両親や兄弟とともにアウダの試合に訪れる。
その数は、1000人近く。 本拠地ケッカバは人口7000人であり、
地道なユース育成により地域のシンボルとなっている。
あとは、トップチームが古豪復活を果たすのみ。
ゴルクシュス会長は壮大なアイデアを持っている。
「来シーズン(13年4月下旬開幕予定)は日本人選手を是非とも獲得したい。
ここ2、3年多くの日本人選手(斉藤陽介・元横浜F・マリノス、小澤竜己・FC東京)
がラトビアでプレーしており、素晴らしいプレーを披露している。
アウダで活躍し、ヨーロッパ各国にステップアップできる。
代理人からの売り込みではなく、2月あたりに実際に日本を訪れ、
セレクションを開催し、ダイヤの原石たちを厳選しようと考えている」